自分の強みやスキルをアピールする自己PRは「どんなことを伝えればいいのかわからない」と悩む人も多いのではないでしょうか? 面接官に好印象を与える自己PRにするためにはいくつかコツがあります。
今回は、接客業の面接で使える自己PRの考え方のポイントと、シチュエーション別の例文をご紹介します。
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自己PRとは、応募先で活かせる自分の「強み・スキル・経験」を伝えることです。面接官に「採用したい」と思ってもらうためには、自分のアピールポイントを明確にしなくてはいけません。
過去のアルバイト経験や前職での実績、人に評価される自分の長所や強みなどを洗い出し、自己PRに使える要素を考えてみましょう。
自己PRを考える時は、まず自己分析を行いましょう。自分の性格を客観的に分析し、長所や強みを探ります。また、これまでの経験で印象的に残っていることや、結果を出せたことなどをいくつかピックアップすると、自分の得意とする分野やアピールポイントを見つけることができるでしょう。
応募先の下調べは、自己PRを考える前に必ずやっておくべきことです。応募先の企業理念や事業内容、店の形態や規模、コンセプトや仕事内容など、入念にリサーチしましょう。実際に店に行ってみて、接客を受けるのも自己PRを考える上で参考になります。
応募先のことを深く知れば、求める人物像やスキルなどがわかるため、好印象を与える自己PRを考えることができます。
「私は大学生の時に4年間、居酒屋で接客のアルバイトをしていました。ホール担当だったため、お客様との関わりの中でコミュニケーション能力を身に付けることができました。
接客では常にお客様の立場や視点になって考えることを意識しています。もし自分がこの店を利用する立場だったら「どのような接客やサービスをされたらうれしいか」を考えて、お客様と関わるように心がけています。
販売の仕事は未経験ではありますが、商品やブランドの魅力をお客様に伝えて、信頼される販売員になれるよう精進いたします。」
「私は事務職の仕事を5年間していました。営業のアシスタント業務をすることも多かったためプレゼン資料を作成したり、営業に同行して取引先との商談に同席したりと、柔軟な対応力が身に付いたことは自分の強みだと思っています。
アパレル業界で働いた経験はありませんが、これまでの経験と身に付けたスキルを活かして、御社に貢献できる人材になりたいです。」
「私の強みは、向上心です。以前は、コスメ販売員として接客や在庫管理、ディスプレイなどの業務をしていました。国内外の様々なナチュラルコスメを取り扱う店だったので、覚える内容が多岐にわたり、くじけそうになったこともありましたが、向上心を持って取り組むことを意識した結果、店舗での販売実績1位を獲得したり、売上に大きく影響する店前のショーケースのディスプレイを担当したりと、責任ある仕事を任されるようになりました。
これまでのコスメ販売で得た知識と実績を活かして、御社の美容部員として売上に貢献できるよう頑張りたいです。」
「私は、リーダーシップ力が自分の強みだと思っています。過去にアパレル販売員として7年間勤務し、副店長を任された経験があります。店長のサポート業務やスタッフの指導、シフト管理などの業務を担当し、接客業務以外の仕事にもやりがいを感じながら働くことができました。
結婚と出産によるブランクはあるものの、御社で即戦力となって活躍できるよう、過去の経験やスキルを活かして働きたいと思います。」
「私の強みは、人の心を動かす提案力です。前職の不動産の営業職では、新規顧客の開拓を行い、様々な視点でアプローチを行ったり、お客様のニーズに合った提案をしたりと、能動的に動くことを意識していました。お客様に『提案をしてくれたおかげで新たな発見があった』と褒めていただいたこともあります。
接客業においても、お客様に商品の提案をしたりアドバイスをしたりする上で、これらのスキルは必要不可欠なものだと思います。
売上につながる接客ができるよう、日々スキルアップを目指してまい進したいです。」
「私はどんな人とでも仲良くなれるコミュニケーション能力が、自分の強みだと思っています。学生時代の部活動では、キャプテンとして部員たちと積極的にコミュニケーションをとり、チームワークを高め、県大会で優勝できた経験があります。
コミュニケーション能力は接客業において欠かせないスキルだと思うので、お客様を笑顔にできる販売員を目指したいです。」
「現在2児の子育てをするママですが、出産を経験してからマルチタスク能力が身に付きました。子どものお世話をしながら掃除をしたり、お弁当を作りながら朝ごはんを準備したりと、子育てはマルチタスクの繰り返しであることに気付いてからは、複数の物事を同時に行えることは自分の強みだと思っています。
カフェの接客でも、マルチタスク能力は必要になると思うので、テキパキと効率よく動けき、様々な業務をこなせるようになりたいです。」
自己PRで伝えたいことは、一つに絞るようにしましょう。あれもこれもと欲張ってしまうと、一番伝えたい自分の強みが曖昧になってしまいます。
自己PRでは「自分の強みと具体的なエピソード」を1つのセットにして、伝えると好印象を与えることができます。
接客業を志す人が、パソコンスキルをアピールしても「あまり必要がない」と判断される可能性が高いため、自己PRは「応募先に求められているスキルや強みであるか」を冷静に考えましょう。
応募先が必要とする人物像はどんな人なのかを分析した上で、活かせる自分の強みをアピールすることが大切です。
・志望動機…応募先で働きたいと思った理由やきっかけ
・自己PR…応募先で活かせる強み・スキル・経験
志望動機と自己PRを混同する人も多いですが、この2つの意味の違いを踏まえた上で、適切な回答をしましょう。
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【回答例あり】接客業の面接でマネしたい志望動機
履歴書と面接で答える自己PRは、同じ内容で構いません。ただ、面接ではより詳しく説明をしたり、具体的なエピソードを加えたりと、伝え方を工夫することがポイントです。
また、応募先のことを書き言葉では「貴社」、話し言葉では「御社」となるため、注意しましょう。
自己PRをする時は、面接官から「30秒以内でお願いします」「1分で自分の強みを伝えてください」など、時間を指定されることが多いでしょう。
質問のされ方や時間は面接官によって様々ですが、30秒〜1分程度で回答ができるように、事前に話す内容を決めて練習しておくと安心です。
・応募先の下調べ
・面接のシミュレーション
・面接日時や場所の確認
・履歴書や職務経歴書を用意する
・口頭では「御社」と言う
・面接時間の5〜10分前に到着する
・受付スタッフに声をかける(店舗の場合は店舗スタッフに声をかける)
・入室時はドアを3回ノックする
・「失礼いたします」と言ってから入室する
・面接終了時にはお礼の言葉を伝える
・退室時は「失礼いたします」と言ってお辞儀をして部屋を出る
・応募先のイメージに合う服装
・清潔感を意識する
・ナチュラルメイクが好ましい
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接客業の面接に適した服装・髪・メイクなど身だしなみのマナー
接客業の面接で聞かれることの多い自己PRは、自分の強みを最大限にアピールできるよう、自己分析を徹底的に行なってから考えることがポイントです。
また、応募先の求める人物像や必要となるスキルもリサーチしておくと、好印象を与える自己PRができるでしょう。