コロナ禍をきっかけに増えてきている「在宅ワーク」という働き方。「在宅で仕事をしたい」と憧れを抱く人も多いと思います。そんな、在宅ワークはどんな仕事なのでしょうか?
今回は、在宅ワークの働き方や仕事の種類についてご紹介します。
在宅ワークとは、企業に雇用されるのではなく、個人事業主として業務委託の契約を結んで働く仕事のことを指します。
ただ近年はコロナ禍がきっかけとなり、正社員や派遣社員のような雇用形態の人が、オフィスに出勤をせず、在宅ワークをする動きが見られるようになってきました。
また、出勤と在宅ワークの両方を取り入れた、ハイブリッド勤務と呼ばれる働き方も増えてきています。
在宅ワークは、自宅で働ける環境のため、時間や場所にとらわれることなく、自分のペースを重視して働くことができます。そのため、会社員が副業として在宅ワークを始めたり、子育てママが、家事や育児の合間に在宅ワークで収入を得たりすることも可能です。
ワークライフバランスの向上や、働き方の選択肢の一つとして、今後もますます在宅ワークという働き方は拡大していくでしょう。
<メリット>
在宅ワークはパソコンを使って仕事をするため、パソコンと安定した通信環境があれば、自宅に限らずどこでも働くことができます。
カフェで仕事をしたり、ホテルや旅先で仕事を行ったりすることも可能です。好きな場所で仕事ができるのは、在宅ワークの最大の魅力といえます。
在宅ワークは自宅で仕事ができるため、通勤時間が完全になくなります。これまで通勤に数十分かかっていた人にとって、通勤時間がなくなるのは特にメリットを感じる部分だと思います。
朝の満員電車から解放されたり、早起きをする必要がなくなったり、通勤時間がなくなることでストレスが減る以外にも、時間を効率よく使うことにもつながります。
在宅ワークは、通勤することが難しい場所にある企業の仕事をすることができます。在宅ワークならオンライン上でやりとりを行うことができるので、地方に住む人が東京の企業の仕事を行うことも可能です。
これまで通勤圏外が理由で諦めていた企業の仕事も、在宅ワークなら叶うため、選べる仕事の幅が広がるでしょう。
子育て中のママにとって、外で働くのはなにかと負担が多いもの。働く時間や日数の調整、子どもを保育園に入れる手続きも行わなくてはいけません。
働き始めてからも、急な子どもの体調不良で休まなくてはいけなくなるなど、働きづらさを感じるのが現状です。
しかし、在宅ワークなら家事や育児の合間に仕事ができるため、無理なく働くことが可能です。子育てと両立がしやすいのは、在宅ワークのメリットといえるでしょう。
仕事は好きでも、職場の人間関係にストレスを感じている人は多いと思います。在宅ワークは、オンライン上でやりとりを行うことはあっても、直接人と会う機会は少ないため、人間関係で悩むことがありません。
余計なストレスを感じなくてもいいのは、在宅ワークならではのメリットです。
在宅ワークは、基本的に自分で働く時間を決めることができます。雇用形態や仕事内容によっては、就業時間が決められていることもありますが、出社するよりも自由度が高いため、自分のペースで働くことができるでしょう。
<デメリット>
在宅ワークは自由度が高い分、自己管理を徹底しなくてはいけません。自宅だとつい気が緩んで集中できなくなる環境のため、自分自身を律する必要があります。
だらだらしすぎて納期に間に合わなくなったり、仕事の質が低下したりするなどの弊害が出やすいのが、在宅ワークのデメリットといえるでしょう。
一人で仕事をしていると、周りに話し相手となる人がいないため、どうしても孤独になりやすいです。業務のことで相談をしたり、ちょっとした談笑をする相手がいないのは、在宅ワークのつらい部分かもしれません。
通勤をしたり広いオフィスを歩いたりする必要がないため、在宅ワークは運動不足になりやすいです。一日中座ったままの状態になることも多いため、意識して運動をしないと健康面での影響が出やすいでしょう。
在宅ワークは、外に出れば仕事、家に帰ればプライベート、というようなオンとオフの切り替えができないため、精神的に疲れがたまりやすいでしょう。
自分で意識をして仕事を切り上げないと、つい頑張りすぎてしまうことも。きちんと休む時間を作り、オンとオフのバランスを保てるように、スケジュール管理をする必要があります。
在宅ワークには様々な仕事がありますが、基本的にはパソコンと通信環境が整っていれば、誰でもできる仕事です。
ただ、オペレーターのような仕事の場合は、カメラやヘッドセットが必要だったり、クリエイティブ系の仕事の場合は、専用のソフトがないとできないこともあります。
自分の興味のある在宅ワークは、働く上で何が必要になるのか、事前に確認しておくようにしましょう。
在宅ワークは、オフィス勤務のいわゆる事務職にあたる仕事を行うことが多いです。そのため、未経験でも可能な仕事が多く、特別な経験やスキルがなくても働くことができます。
パソコンの基本操作ができればOKな企業がほとんどなので、在宅ワークは未経験者が始めやすい仕事が多いでしょう。
データ入力は、音声データや顧客情報、アンケート結果など、様々なデータをパソコンで入力する仕事です。あらかじめ作成されたフォーマットに入力することが多いので、初心者でも始めやすいでしょう。
企業の電話窓口として対応する、コールセンターのオペレーターも在宅ワークで可能な仕事です。仕事内容は、電話でお客様に商品やサービスの説明を行なったり、手続きの対応を行なったりします。
企業の商品やサービスを扱う場合は、知識が必要になりますが、事前に研修を受けることができるので安心して始められるでしょう。
英語や中国語を、日本語に翻訳する在宅ワークもあります。外資系の企業や海外との取引が行われる企業で募集を行なっています。
社内通達文書や資料の翻訳、外国人スタッフとのやりとりを行う場合もあります。翻訳は語学力や翻訳経験が求められるため、経験者を重視する傾向にあるでしょう。
会議やインタビューなどの音声データの、文字起こしをする仕事です。音声を文字に起こすため、タイピングのスキルが求められますが、難しい知識は必要ないので未経験でも始められるでしょう。
秘書は、社長や役員に付きっきりで行動を共にするイメージがありますが、オンライン秘書は企業の業務をサポートする仕事を担当します。
スケジュール管理やメール・電話の代行、書類作成やデータ入力、経費精算やSNS運用代行など、企業をサポートする様々な業務を行うため、高いスキルが求められます。
秘書や事務職の経験がある人は、スキルを活かして働くことができるでしょう。
在宅ワークは自宅や好きな場所で働けることが魅力ですが、普段の生活と仕事の区別をつける場所が必要になります。
そのためには、仕事用のデスクや部屋を確保し、集中できる環境を整えることが大切です。特に、コールセンターのオペレーターの場合、静かな環境が働く条件になるため、個室や周りの音が入ってこない空間を準備する必要があるでしょう。
自由に働ける在宅ワークだからこそ、スケジュール管理を徹底することが、長く続けるポイントです。
仕事をする時間やその日にやるべき業務を決め、計画的に進めることが大切です。生活リズムが乱れやすくなるため、規則正しい生活を心がけましょう。
在宅ワークは、メールでのやりとりが多いため、返信はすぐにするのがマナーです。
メールの返信が遅いと信用を失って、最悪の場合、仕事の依頼がなくなる可能性もあります。
直接会ってやりとりを行わない仕事だからこそ、マメに連絡をするようにしましょう。
在宅ワークの仕事の種類や働き方についてご紹介しました。自宅で仕事ができることはメリットが多いため、在宅ワークは働き方の一つとして定着しつつあります。
今後の仕事探しの選択肢に加えてみてはいかがでしょうか?